緊急対応に関するガイドライン

危急時遺言をご検討の方へ

危急時遺言は、人生の最後のときに、ご本人の想いを形にするための制度です。しかし、その性質上、時間的にも法的にも極めて厳しい条件があり、すべてのご依頼にお応えできるものではありません。

以下に、当事務所における「緊急対応におけるガイドライン」を掲載いたします。ご依頼の前に必ずご確認ください。

1. 原則として、24時間以内の対応を目指しますが、確約はできません。                                                                                                                                                                                                                                                    ご連絡を受けた時点で、当方のスケジュールや移動時間等により、対応が困難な場合があります。最優先でスケジュール調整いたしますが、必ずしも、対応をお約束できるものではありません。

2. お伝えする現地到着時間はあくまでも目安です。
 緊急対応となるため、お伝えする現地到着時間はあくまでも目安であり、確約するものではありません。仮に、この時間差でご本人の意思能力が失われる可能性がある場合は、下の3の要件を満たさないものとしてお受けすることができません。

3. 到着前の逝去・意思能力喪失について
 当方の到着前に、ご本人が逝去された場合や、意思能力が失われていた場合には、危急時遺言の作成はできません。このような場合でも、スケジュール調整や出動準備、現地確認と移動のための費用である緊急対応費はご請求させていただくことになります。くれぐれもご本人様の状況を医師ともよくご確認の上ご依頼ください。例えば、死期が数時間以内に迫っているような状況では、遺言作成が間に合わない可能性が極めて高く、対応をお受けすることはできません。

4. 意思能力の確認について
 危急時遺言は、ご本人が自身の意思を明確に伝える能力があることが前提です。そのため、ご家族・関係者におかれましては、事前に必ずご本人の意思疎通状況をご確認いただきますようお願いします。当方到着後に、意思能力が確認できないと判断した場合、作成は中止させていただきます。この場合も、緊急対応費は発生いたしますのでご注意ください。

5. このサービスは、遺言の成立を確約することができません。
 危急時遺言は、法律上の要件が非常に厳しく、最終的には裁判所の判断によるものです。たとえ当職や周囲からみて、明らかに意思能力があると思われる場合でも、裁判所の判断が異なる場合もございます。また、遺言作成作業の途中で疲れのために、意思能力が第三者からは認められない状態になる場合もあります。こうしたデリケートな制度であるため、遺言の成立を確約することはできません。あくまでも、現地にて遺言を作成、署名し、裁判所への提出の準備を終えた時点で業務は終了となります。なお、裁判所への提出は、相続人や利害関係者または遺言執行人が行うこととなります。

6. さらに内容面で不備とされる可能性もあります。
 危急時遺言においては、ご本人が明確に発言する必要があります。何を誰に渡したいのか不明瞭な発言は無効になる原因になりますし、誰かが「それは〇〇さんにあげたい、ということ?」と発言した場合、ご本人の意思ではなく、誘導された発言とされ、同じく無効となりかねません。また、きちんと矛盾なく話すことができたとしても、遺言の内容が、その場にいたご親族の方に有利なものだった場合、その他の親族の方は「言わされたのではないか?」と信じることがあり、その結果裁判となることもあります。遺留分を侵害するような分け方の場合もリスクは高くなります。

 危急時遺言は、ご本人の最後の想いを言葉にするための制度です。私たちは、その声を形として残せるよう、誠意をもって対応させていただきます。しかしながら、その特性上、必ず成功することをお約束できる手続きではないことをご理解いただき、ご家族と十分にご相談のうえでご依頼いただけますようお願い申し上げます。